インタビューに応える斉藤鉄夫・公明党税調会長=7日午後、衆院議員会館【拡大】
協議では経理方式に、現行の請求書をベースに軽減品目に印を付ける方式を採用し、個別の取引ごとに税率や税額を記載する税額票(インボイス)を3~5年は使わないなどの案について議論したい考え。軽減税率が高所得者に多く恩恵が及ぶことに対し、「昔の物品税のように高級品は特別に税率を上げるなど高所得者向けの税制見直しもあり得る」と述べ、新たな切り口の議論にも意欲を示した。
自民党が負担軽減策の軸とする還付制度案については、痛税感の緩和効果が薄く、消費者に手続きなどで一方的に負担を強いる点から、修正案が出されたとしても「検討の余地はない」と反対する姿勢を示した。
与党は16年度税制改正大綱に負担軽減策の制度設計を盛り込む考えだが、与党合意に至らなければ「来年夏の参院選で公約違反の4文字で片付けられ、はっきり言うと自公は大惨敗すると思う」との警鐘を鳴らした。さらに「自公で長年積み上げてきた信頼関係を一気に崩すことにもなりかねない大きなテーマだ」と両党への影響についても示唆した。