経理システム
軽減税率導入時の経理方式も大きな課題だ。公明党は、現行の請求書をベースに軽減品目に印を付ける方式を主張。3~5年で商品ごとに税率や税額を明記するインボイス(税額票)に移行する案を見込む。中小事業者の事務負担増加に配慮したものだが、この「簡易方式」では納税額の不正が防ぎにくいとされ、財務省や自民党は導入当初からのインボイスが不可欠との姿勢を崩していない。
簡易方式とインボイスのいずれの方式でも、商品ごとに税額を分けて管理し、請求書の書式を変更する必要がある。事業者は経理システムの改修が必要で、浸透するには「1年半程度必要」(財務省)とされる。
限られた時間
17年4月の消費税再増税と同時に軽減税率を導入するには、年末の与党税制改正大綱で制度設計を決める必要がある。来年の通常国会で法改正し、事業者の準備に充てるためで、与党の税制協議会に残された時間は実質1カ月半。自民党を支援する中小事業者からは負担増回避を求める声も根強く、「期限内」の意見集約は狭き道だ。このため、自民党からは早くも「同時導入にこだわるなら再増税を延期するのも一つだ」(閣僚経験者)との声も漏れ始めている。