軽減税率導入をめぐっては、適正な税額の把握のためにインボイスが必要とされるが、宮沢氏は「導入までには相当な時間が必要で、1年半後から導入すると、かなりの混乱が生じる」と述べた。当面は簡易方式を軸に中小・零細企業の事務負担を和らげられる経理事務の工夫に知恵を絞る。自民党は、軽減税率の導入当初からインボイスが不可欠との立場だったが、安倍晋三首相からの「商工業者らに無用な負担にならない現実的な解決策を考えてほしい」との指示を受け、方針を転換した。
自民、公明両党は来週にも与党税制協議会を開き、軽減税率導入に向けた制度設計の議論を加速させる。
ただ、制度導入に向け課題は山積する。対象品目の選定では、対象を広げれば税収が減り、狭めれば線引きが難しくなる。代替財源をどう確保するかも焦点だ。また、日本商工会議所など経済界は中小事業者の経理事務負担が重くなると懸念を強めている。今後の制度の具体化に向け宮沢氏は「社会に混乱を起こすものであってはいけない」と強調した。