コメは現行の1キロ当たり341円の高関税は維持されるが、米国とオーストラリア向けに無関税の輸入枠を新設する。枠は協定発効当初で計5万6千トンで、13年目に計7万8400トンにする。民間業者が需要に基づいて輸入するため上限まで輸入する義務はない。
日本は平成5年に合意した関税貿易一般協定(ガット)の多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)で、ミニマムアクセス(最低輸入量)として年間約77万トンのコメを無関税で輸入している。この枠に米国が生産に力を入れる加工用中粒種の枠6万トンを設ける。
両国から輸入される主食用のコメの大半は外食や米菓などの業務用。低価格の輸入米の流入が増えれば、外食産業や消費者は恩恵を受けられそうだ。
一方、コメの需要は年間約8万トンペースで減少している。政府は新たに輸入で増えた分を備蓄米として買い入れ、米価や農家に影響が出ないようにする考えだ。だが、財政負担が増え、農家の体質強化につながらないとの指摘もある。