インターネット上で販売される楽曲のコンテンツや電子書籍に関税をかけることが禁止されるほか、域内の貨物到着から原則48時間以内に引き取りができ、通関の迅速化も見込まれる。現地に拠点を置かなくてもネット通販などの事業が可能になるため、低コストで海外展開をしたい中小企業にとっても追い風になる。
また、自分の携帯電話を国外でそのまま使う際に徴収されている国際ローミング(相互接続)料金が安くなり、海外旅行や出張の負担軽減が期待される。
一方、著作権保護では、作者の告訴がなくても捜査当局が著作権侵害を起訴できる「非親告罪」が導入された。ただし、著作物の収益に大きな影響を与えない場合は、非親告罪は適用しないとする例外規定を設定。これにより、漫画やアニメなどのキャラクターを使い同人誌を制作・販売するなどの創作活動が制限されないよう配慮した。
だが、例外規定の具体的な線引きがはっきりせず、同人誌作家の創作活動が萎縮する懸念もある。日本漫画家協会の赤松健理事は「漫画家は創作活動を通してプロデビューすることも多い。この道が閉ざされると悪影響がある」などと訴えている。