【上海=河崎真澄】中国人民銀行(中央銀行)は2日、上海外国為替市場で人民元取引の目安となる対ドル基準値を切り上げて、前週末終値比0・54%高の1ドル=6・3154元に設定した。1日の切り上げ幅としては、中国が通貨制度改革に着手した2005年7月以来、最大という。
人民銀行は8月に基準値を2日間で計4%近く切り下げる措置をとり、「輸出支援目的」と批判されたばかり。
2日の切り上げは、国際通貨基金(IMF)が11月にも、人民元の「特別引き出し権(SDR)」構成通貨入りの是非を判断することを踏まえ、市場の実勢を反映した相場変動を“演出”する狙いがあるとみられる。
中国はSDRへの採用で元の信用力が高まり、各国の外貨準備に元建てが増えることなどで、元の国際化と発言力の強化を狙う。
2日の上海外為市場は、人民銀行の指示とみられる国有商業銀行によるドル売り元買いなどで一時、前週末終値比で0・6%を超える元高となったが、その後は軟調に転じた。
上海外為市場では人民銀行が営業日ごとに定める基準値の上下2%ずつまでしか、1日あたりの変動が認められない“官製相場”がなお続いている。