韓国がTPPに正式参加する場合、遅れて参加することにより、既に参加した12カ国から厳しい市場開放などを求められる可能性があるからだ。参加を承認する日本側は交渉で優位な立場になり、「輸入規制の緩和など、韓国からの妥協を引き出しやすくなる」(交渉筋)との期待が高い。
ただ、対日貿易赤字をこれ以上拡大させたくない韓国としては、「日本の要求に抵抗するのは間違いなく、交渉の難航も予想される」(同)。韓国は、巨額インフラ投資でアジアに自国経済圏を築く中国の「一帯一路(新シルクロード構想)」にも協力的な姿勢を示しており、TPPへの参加よりも中国との関係強化を優先する可能性もある。日本は韓国のTPP参加を促しながら交渉を優位に持っていくための戦略が求められる。(西村利也)