ＴＰＰ、１５品目で「国産価格の下落」懸念　農水省、畜産物など影響分析 (2/3ページ)

　５分野に含まれない鶏肉・鶏卵、アジやホタテ貝などの魚介類、合板などの木材への影響は「限定的」だが、長期的には国産価格下落の懸念を指摘した。

　一方、日本以外のＴＰＰ参加１１カ国の関税撤廃に伴う輸出面の影響については、和牛や日本酒、果物など国際的に評価が高い農産品がさらなる輸出拡大の可能性があることを指摘した。

　■ＴＰＰの主な畜産、林産、水産分野への影響

　◆品目

　　・影響

　　・懸念される点

　◆牛肉

　　・輸入の急増は見込みがたい

　　・競合する乳用種を中心に国産牛肉の価格が下落

　◆豚肉

　　・輸入の急増は見込みがたい

　　・従量税の引き下げに伴って、国産豚肉の価格が下落

　◆ハム・ベーコン

　　・豚肉調整品の輸入と輸入冷凍豚肉が置き換わる

　　・国産豚肉への影響は限定的

　◆乳製品

　　・輸入の急増は見込みがたい

　　・競合する国産脱脂粉乳・チーズの価格が下落し、加工原料乳の乳価が下落

　◆鶏肉

　　・国産品との直接的な競合はほとんどない見込みで影響は限定的

　　・国産鶏肉の価格下落

　◆鶏卵

　　・国産品との直接的な競合はほとんどない見込みで影響は限定的

　　・国産鶏卵の価格下落

　◆合板

　　・影響は限定的

　　・国産材の価格下落

　◆製材

　　・影響は限定的

　　・国産材の価格下落