□日銀決済機構局長・山岡浩巳さん(52)
--「新日銀ネット」が全面稼働し、来年2月には稼働時間が午前8時半~午後9時に延長される。金融ビジネスの幅はどう広がるのか
「民間企業は海外に進出する一方、高齢化が進み、人口は減少している。日本の民間金融資産をどのように海外で活用していくかが、重要な課題となるだろうし、金融機関もグローバル化への対応が求められる。新日銀ネットなどの基幹インフラは大きなサポート材料になる」
--具体的には
「例えば、邦銀が海外での投融資を増やす中で、保有する日本国債を現地の銀行に担保として受け入れてもらい、いざというときに現地通貨を得られるようになれば、邦銀はこれまでより思い切って活動できる。実際、邦銀は現地の金融機関を買収するなど、海外ビジネスを強化している。日本国債を活用できれば、金融サービスの発展に役立つと考えられる」