--日本の民間金融資産の活用とどうつながるのか
「銀行が保有する日本国債は、日本の預金者が預けたお金で銀行が買ったものだ。邦銀が持っているだけでなく、海外で担保として使えれば、ビジネスの可能性は広がる」
--稼働時間の延長で、「円の国際化」は進むのか
「新日銀ネットを介して、日系企業のアジア現地法人が日本時間の夜間に日本の本社へ円建てで送金することが可能となる。そうなると、日本の企業はグローバルなキャッシュマネジメント(資金管理)を円で行いやすくなることが考えられる。日本企業がグローバルな活動をするようになっている中、なるべくキャッシュを効率的に配置することが重要となっている。新日銀ネットは、円での効率的なキャッシュマネジメントにも資するものだと思う」
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【プロフィル】山岡浩巳
やまおか・ひろみ 東大法卒。1986年日銀入行。国際通貨基金(IMF)日本国理事代理、金融機構局審議役(国際関係統括)、金融市場局長を経て、2015年9月から現職。東京都出身。