発想の大胆な転換必要
人口減少社会における公共交通機関のもうひとつの課題は、料金が高くならざるを得ない点である。現状でも、鉄道やバスを乗り継ぐたびに料金が加算され、わずかな距離を移動するだけでも高くつく。こうした仕組みのまま運賃を上げていったのでは乗客の負担は相当大きくならざるを得ない。これでは公共交通機関として成り立たない。
こうした状況を打開し運賃を低廉化するには発想を大胆に転換するしかない。公共交通を単独の事業として考えるのではなく、地域全体の“黒字化”を目指すことだ。
人口減少下で交通事業者が施設建設、維持管理、運行に至るまでを運賃収入だけで採算を取ることは困難だ。バス・鉄道事業者の7割以上が赤字に苦しんでいるとのデータもある。交通事業者の赤字体質を助長しない工夫が前提となるが、行政が一般会計で予算を確保するなど、思い切った運賃の値下げが必要である。