安倍政権はGDPを現在の500兆円から20年ごろには600兆円に引き上げようとしており、それには経済活性化が欠かせないことから、賃上げ要請などにご執心のようです。ですが、目標の達成には名目3%以上の成長が必要だからといって、これに見合った賃上げを企業に求めるのは、本末転倒にもほどがあります。
政権サイドの要請に応じてか、あるいは圧力に屈してか、経団連会長が賃上げへの意欲を示してはいますが、本来、民間の経営判断などで決めるべき事項について政府が介入するのは、極めてグロテスクな姿にうつります。減税や企業の創意工夫の発揮を促す規制緩和などを通して、結果として企業が賃上げを行い得る環境づくりに力を尽くすのが筋なのではないでしょうか。
マイナンバー制度もそうですが、どうも、この国の政治は国民から自由を奪い、統制したがる傾向があるようです。しかし、幸福実現党は自由こそほんとうに大事な価値だと考えています。消費税の減税をはじめ、みなさんの自由を守り、広げるための政策を今後とも訴えてまいります。
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【プロフィル】釈量子
しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。