19日、ナイロビでのWTO閣僚会議閉幕式に出席するアゼベド事務局長(左)と議長を務めたケニアのアミナ・モハメド外相(共同)【拡大】
世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)が機能不全に陥る懸念が強まっている。ケニアの首都ナイロビで開かれていたWTO公式閣僚会議は、10年以上も難航する同交渉の今後の方向性を示せず19日、閉幕した。交渉を継続すべきだとの意見に加え、新たな枠組みを模索すべきだとの意見を閣僚宣言に併記し、先進国と途上国の対立の溝は埋まらないまま終わった。
「加盟国・地域間で『根本的な違い』があった」。WTOのアゼベド事務局長は同日の閉幕式で、こう振り返り、疲労の色を隠せなかった。
会議では、14年続いたドーハ交渉の継続をめぐり、先進国と途上国が対立。日本や米国、欧州連合(EU)などの先進国が、全ての加盟国が参加して包括的な枠組みを作るのは困難だとして交渉は終結させるべきだと主張。これに対し、インドなど一部途上国は、開発支援を目的とする交渉は、経済成長のためにも継続すべきだと反発した。