【ベルリン=宮下日出男】ロシア産天然ガスをドイツに直接輸送するパイプラインの拡充計画が持ち上がり、欧州連合(EU)内でドイツへの反発が強まっている。EUはウクライナ危機後、エネルギー安全保障強化の一環として、ロシア産ガスへの依存度低下などを図っているが、計画はこの動きに逆行しかねないからだ。
「私の見解では(ガス供給の)多様化や依存低下につながらない」。EUのトゥスク大統領は18日のEU首脳会議後、厳しい口調で語った。やり玉に挙げたのは、「ノルド・ストリーム2」と呼ばれる独露間のパイプライン拡充計画だ。
独露の間ではバルト海経由のノルド・ストリームが2011年に稼働開始。拡充計画では19年までにガス管2本を新設し、露産ガスの供給量を年550億立方メートルから倍増させる。露国営天然ガス企業ガスプロムが9月、独エネルギー大手エーオンなどと共同事業会社の設立で合意した。