開発投資を十分に回収できない恐れが強まるため、原油安が長引けば石油開発にも支障をきたす。米シェールオイルの採算ラインは1バレル=40~70ドル台とされ、「生産性の低い地域で、採掘計画が中止されている」(石油元売り幹部)という。
国際石油開発帝石は、既に資源開発投資の一部先送りや縮減を決めた。今後は、欧米の石油メジャーも含め、投資を控える動きに拍車がかかる可能性がある。日本エネルギー経済研究所によれば、2020年の世界の原油需要は、世界経済の成長に伴い15年比で日量600万バレル増えるという。しかし、原油相場の下落で関連投資が滞れば、十分に原油が供給できず、世界経済の足を引っ張りかねない。
原油安を受け、JXホールディングス(HD)など石油元売り大手の16年3月期の連結業績は、全社が最終赤字に転落する公算が大きい。原油や石油製品の在庫の価値が目減りし、評価損を計上するためだ。