東京・銀座で買い物する中国人観光客らと路上駐車するバス=1月【拡大】
都心の繁華街では、「爆買い」目的の中国人ら外国人観光客を乗せた大型バスの路上駐車が問題になっている。右肩上がりに増える訪日客数。その余波で地元や他の車両から苦情が相次ぐ。背景には駐車場不足があり、関係者は中国人旅行者が増える8日からの春節(旧正月)休暇を前に、対応に苦慮している。
1月上旬、ブランド店やデパートが立ち並ぶ銀座の目抜き通り。午後6時ごろ、買い物を終えた観光客を迎えに来た観光バス8台ほどが、片側2車線のうち左車線を埋め尽くした。歩道では、紙袋を抱えた中国人らがバスを待ち、店の警備員に促されて道を空ける。
「他に場所がないからいつもここに止める。15分遅れで出発できたら良い方で、30分待ちもしょっちゅう」と、バスの運転手。集合時間を10分過ぎても、着席している客はまばらだ。バスは警察から注意されるといったん離れ、また同じ場所に戻ってくるという。
日本政府観光局によると、昨年の訪日客数は約1974万人で過去最高を更新。銀座を管轄する築地署には2年ほど前から、「バスが何台も止まって邪魔だ」などの苦情が多く寄せられるようになった。