経常収支の黒字、訪日外国人消費の取り込み鍵 さらなる上昇に東京五輪追い風 (2/2ページ)

2016.2.9 06:45

 政府は今後、訪日外国人を年3000万人に増やすことを視野に入れる。20年の東京五輪開催もあり、訪日客の訪問先が地方の隅々にまで広がれば、地域経済の活性化も見込まれる。そこで外国人がお金をたくさん使えば、旅行収支の黒字はさらに膨らむことにもなる。

 経常収支の黒字は日本にどれだけ「稼ぐ力」があるかを示すバロメーターだ。

 2000年代前半は経常黒字のうち貿易収支の黒字が大半を占めたが、15年はむしろ6000億円超の赤字と足を引っ張っている。「生産の海外移転や輸入依存度の上昇で貿易黒字幅が膨らみにくくなったため」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)だ。

 経常収支の黒字は、先進国で最悪の財政赤字を抱える日本にとって、国債の信認維持のためにも欠かせない。

 貿易収支の抜本改善が見込みにくい中、新たな稼ぎ頭の育成に向け、訪日客の受け入れ体制の整備加速など、国主導で対策を強化する必要に迫られている。

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