厚生労働省が実施した国民年金加入者の調査で、世帯所得が1000万円以上の人の7.8%が過去2年間1度も保険料を納付していなかったことが16日、分かった。国民年金保険料の納付率は60%前後で低迷を続けており、厚労省は高所得でありながら長期間滞納している人への強制徴収を進めるなど対策を強化している。
2014年3月末時点の加入者から無作為に選んだ約12万3000人の所得や2年間の納付状況を調べたほか、郵送による調査で約2万3000人から回答を得た。
世帯所得別にみると、2年間滞納した人の割合が高かったのは「200万円以上500万円未満」で26%、「1万円以上200万円未満」25.8%、「所得なし」21.3%、「500万円以上1000万円未満」が13.7%だった。
滞納の理由は、所得にかかわらず「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」がトップで、1000万円以上の人でも48.8%を占めた。全体でみると「年金制度が信用できない」が次に多かったが、1000万円以上の人は「忘れていた」が続いた。
高額所得の滞納者について、厚労省は国税庁に強制徴収手続きを委任することができる。委任条件は昨年10月から「所得1000万円以上で滞納期間13カ月以上」に拡大した。
厚労省の担当者は「保険料は納付する義務がある。払わないと、老後に無年金や低年金になる恐れがある」と呼び掛けている。