高級車「インフィニティ」を生産する日産自動車の英北部サンダーランド工場(同社提供、共同)【拡大】
さらに、EUは日本や米国とFTA交渉を進めている。離脱すれば英国は自由貿易圏の外に締め出される恐れがある。
投資先としての魅力も失いかねない。大手格付け会社によると、英国への直接投資の3割は金融部門で、うち半分近くがEUマネー。ロンドンの金融街「シティー」が欧州の金融センターと位置付けられていることが大きな強みとなっている。
しかし、EUと距離を置けば、シティーの地位が揺らぐ可能性がある。欧州金融大手HSBCは、離脱が決まれば投資銀行部門の2割に当たる1000人をロンドンからパリに異動させると表明した。
EU側の危機感も強い。ドイツに次ぐ経済規模の英国が抜けると、域内総生産(GDP)は2割弱縮小し、競争力の低下は必至だ。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は「英国の離脱の可能性は欧州が抱える大きな懸念だ」と訴えている。(ロンドン 共同)