上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議=2月26日(AP)【拡大】
先月27日まで中国・上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、銀行の国際資本規制について「資本賦課(自己資本の保有義務)の全体水準をさらに大きく引き上げない」との声明が採択され、日本の金融機関に安堵(あんど)感が漂っている。規制強化のたびに強いられてきた際限ない資本増強に歯止めをかけられると期待されるためだ。
マイナス金利政策の影響で収益環境の先行き不透明感が高まる中、邦銀にとって今回の声明は負担軽減につながる。G20に同行した財務省担当者は「銀行のバランスシートが不適切に圧迫されるとの日本側の強い主張が取り込まれた」と意義を強調した。日銀の黒田東彦総裁も昨年12月のセミナーで「経済の持続的発展には金融機関の収益確保が必要。過剰な規制を取り除く取り組みが重要だ」と述べた。
資本規制をめぐっては、リーマン・ショック後、銀行の破綻を避けるために「バーゼル3」が導入され、自己資本比率規制を8%以上に引き上げた。
2019年からは、一段の財務基盤強化を求める「TLAC」規制が適用される。昨年11月のG20首脳会合でも、TLACに合わせ世界の大手金融機関30行の資産に占める自己資本(一部の社債を含む)の割合を19年に16%、22年に18%以上と、2段階で引き上げることで最終合意。08年秋のリーマン・ショックのような経営危機に陥っても税金を投入しないで破綻処理が行える仕組みを整えた。