輸出攻勢を強める中国の鉄鋼業【拡大】
さらに齋藤氏は「旧式設備スクラップ化による供給過剰の解消は、『言うは易し、行うは難し』の典型」と手厳しい。
その言葉通り、昨年12月の中国の国務院常務会議では、3年以上赤字が続くなど生産能力過剰業種の企業について、閉鎖破産などの方法で処分し、17年末までに企業の赤字額の著しい減少を目指すとしたが、実際には、すでに政府当局者が今後の処分は「救済合併」を中心とし、できる限り閉鎖破産は採用しない“最後の手段”とする旨も明言している。
齋藤氏は「供給過剰問題に大胆にメスを入れることが困難なのは『安定した雇用=共産党政権への支持』を損なう可能性があるため。ここに中国が抱える大きなジレンマが浮かび上がる」とし、世界経済に迷惑が及んでも「鉄鋼の“たたき売り”は、まだ続きそうだ」と言い切る。