被災地水産業、復活を模索 深刻な人手不足課題 (2/2ページ)

2016.3.10 05:00

カキ養殖の作業をする桃浦かき生産者合同会社の漁師。担い手不足も深刻になっている=2月、宮城県石巻市沖

カキ養殖の作業をする桃浦かき生産者合同会社の漁師。担い手不足も深刻になっている=2月、宮城県石巻市沖【拡大】

 ◆船や漁具を共同利用

 水産業復興特区を利用し、民間企業が漁業権を持つ全国初のケースになった宮城県石巻市の桃浦かき生産者合同会社。被災漁師や地元の水産専門商社が共同出資して設立し、約3年半がたった。漁師に給料制を導入し、休みもシフトで交代に取れる。本年度の売り上げ見込みは2億円弱とほぼ計画通りという。

 だが、多くの漁師が内陸から漁場に通っており、地域全体の再生は遠い。地元漁師の高齢化が進み、技術をどう継承するかも課題だ。

 連携の動きも目立ってきた。漁業関係者はこれまで独立独歩の傾向が強かったが、震災後、船や漁具を共同利用したり、国の補助金の利用を通じて他者とつながりが生まれたりする中で変わった。

 個人で仕事をしていた漁師同士が組合をつくったり、加工業者が共同ブランドを立ち上げて商品開発や海外輸出に取り組んだりする動きも各地で出始めている。

 被災地の水産業に詳しい東京海洋大の浜田武士准教授(漁業経済学)は「10年後を見据えた担い手育成が今から必要。周辺労働力不足も課題で、若い人が参加しやすいよう、行政は機械化などの技術革新を支援すべきだ」と指摘している。

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