マイナス金利で預金引き出しが増えた? 日銀が9日発表した2月のマネーストック(通貨供給量、月中平均残高)速報によると、市中で流通する現金は前年同月比6.7%増の90兆3000億円で、2003年2月以来13年ぶりの高い伸びを記録した。預金金利が一段と低下する中、一部の家計が預金を引き出した可能性もある。
日銀が1月29日に導入を決めたマイナス金利は、民間銀行が日銀に預けるお金の一部に事実上0.1%の手数料を課す仕組み。
銀行は少しでもコストを圧縮しようと預金金利を大幅に引き下げた。市場では「日銀はマイナス金利幅をさらに広げる」との見方が強まる中、自分の預金にマイナス金利が課されるかもしれないと警戒した家計が現金保有を増やした可能性もある。