マイナス金利の導入を決めたのは、年明けからの円高・株安で企業マインドが悪化するのを防ぐ狙いもあった。しかし、2016年春闘では大手各社とも賃上げに慎重姿勢で不安は解消されておらず、市場金利の低下で企業が借り入れを増やすという効果もまだみられない。
このため、SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは「4月の会合で成長率と物価の見通しを下方修正し、追加緩和に踏み切る」と予想する。
黒田総裁は1月の会合直後の講演などで「必要な場合、さらに金利の引き下げを行う」とマイナス幅の拡大も辞さない考えを示していたが、この日の会見では「何か特定のものを事前に考えて決め打ちすることはない」と、ややトーンダウンした。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は10日の記者会見で「銀行システムに悪影響を及ぼすことなく、望むだけマイナス幅を拡大することはできない」と発言し、マイナス金利の限界を示唆した。