■「爆買い」「資産効果」に変調
桜前線が北上し、東京都心部でもソメイヨシノが花を開いた。桜花爛漫のこの季節は昨今、海外でも評判で、外国人観光客が大挙して押し寄せる。消費が今ひとつパッとしない日本の経済にとって、外国人による消費、いわゆる「爆買い」は大きな下支え要因だ。果たして今年はどうなるのか。
日本百貨店協会は毎月、免税手続きをして商品を買った外国人の動向をまとめている。それによると中華圏の正月に当たる春節が含まれていた2月の購買客数は25万人と、月間での過去最多を記録したという。
「爆買い」は健在と言いたいところだが、よくみると変調の兆しが表れている。2月の免税での売上高は183億6000万円で、過去最高だった昨年4月の197億5000万円には届かなかったのだ。2013年以降、春節で大きく売り上げを伸ばし、さらに桜のシーズンと夏休みも伸びるというパターンが続いてきた。それが、頭打ちになりそうな気配なのだ。
昨年4月は3月に比べて42%も免税売り上げが増加した。その前の年の4月も同じく42%増えた。今年の4月もそれぐらい増えてくれればよいのだが、どうなることか。
免税売り上げが頭打ちになってきた背景には、1件当たりの単価が落ちていることがある。ピークだった2014年12月は8万9000円だったが、その後、ジワジワと下落。今年1月には7万円となった。単価の安い化粧品や食料品などの割合が増えたためだと百貨店協会は分析している。2月は7万3000円に戻したが、高級ブランド品が飛ぶように売れた1年前とは様相が一変している。
2月の全国の百貨店の総売上高は4446億円で、店舗数を調整した後の増減率は前年同月に比べて0.2%の増加にとどまった。免税売り上げの分を差し引いて計算すれば、マイナスである。