【新興国に翔ける】シャープにみるモノづくりの落とし穴 (2/2ページ)

2016.4.12 05:00

 テレビがコモディティ化した今、テレビにこだわるのであれば、これまで以上のイノベーションを起こさない限り、メーカーが生き残っていくことは難しいだろう。

 2つ目は、テレビはリビングに家族が集まって一緒に見る時代ではなくなったことだ。今やテレビは、スマホやタブレット端末を通じて、1人で椅子に座りながら、ベッドに寝転びながら、移動しながら見るようになった。もっと言えば、テレビやスマホやタブレットは単なる受像機であり、その中でいかに価値あるコンテンツを流すかを世の中は求めているのだ。アップルは工場を持たずに、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)を作る。液晶をシャープから買い、鴻海に生産させる。ハードウエアよりも、ソフトウエアやコンテンツにこだわっているのだ。消費者がどんな使い方をしたいのかを考え、どんな体験を提供できるかを重視している。

 シャープをみると、技術だけではモノを売ることができないことは明白だ。時代の変化を読んだのがアップルで、読み間違えたのがシャープということになる。

 そう考えると、世界一の技術を誇る日本のモノづくりは、まだまだ迷走していると言わざるを得ない。日本は、日本企業は、新たなモノづくりの姿を見いだす以外に道はない。

 最後に、私はシャープ復活の日がそう遠くないと信じている。

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【プロフィル】森辺一樹

 もりべ・かずき 海外販路構築のスペシャリスト。10年以上にわたり1000社以上の海外展開の支援実績を持つ。アジア新興国市場の販路構築が専門。海外市場開拓コンサルタントの第一人者として活躍中。“アジアで売る”ためのノウハウをネットラジオで無料配信中! www.spyderagent.com/podcast

 >>森辺氏のツイッターは @kazukimoribe

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