中国が主導して1月に正式発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)と世界銀行は13日、協調融資の枠組みについて合意した。AIIBは2016年に12億ドル(約1300億円)の融資を実行することを目標としており、その「多くの部分」が世銀との共同事業になるという。
AIIBと世銀はアジアでの運輸、水資源、エネルギーなどの分野にまたがる約10の案件に対して融資を検討中。設立間もないAIIBには世銀との協調融資でノウハウを蓄積する狙いもある。
AIIBの金立群総裁は声明で「現在進行中の案件やその他の分野で、世銀との長く実りのある連携を期待する」と表明した。世銀のキム総裁は「膨大なインフラ需要に応えるためのAIIBとの協調に向けた重要な第一歩だ」としている。(ワシントン 小雲規生)