ロシア・ハバロフスク郊外の温室で栽培された野菜=2月(共同)【拡大】
冬季に厳しい寒さにさらされるロシア極東で、日本の資本や技術を活用した温室の野菜栽培に注目が集まっている。冬場の野菜は中国からの輸入に頼ってきたが、新鮮で安心できる「自国産」への消費者の期待は大きい。
ハバロフスク郊外の真新しい大規模温室。明るい光が差し込む高さ約7メートルのゆったりした空間で、キュウリとトマトが大きな実を付けていた。昨年6月に始動した温室栽培事業を主導するのは日本のプラント大手、日揮。地元合弁企業の五十嵐知之社長は「地震を気にすることなく、柱を細く、天井を高くできた。理想に近い設計だ」と自信を見せた。
土を使わず、スポンジ状の苗床に肥料を含む水を供給して育てる「養液栽培」を採用。マイナス30度を下回る寒さ対策で温室の天井は二重ガラスとし、天然ガスによる暖房で室温を20度に保つ。
従業員は制服を着用し、入室時に靴底を消毒するなど「日本流」の品質管理を看板にする。一方、野菜の価格は、ロシア・ルーブル安で中国産も値上がりしており、中国産の「1割高」(五十嵐社長)程度という。