【ジャカルタレター】高速鉄道受注、大臣に収賄疑惑浮上 (1/2ページ)

2016.5.11 05:00

昨年3月、来日した際に東海道新幹線に乗車したインドネシアのジョコ大統領夫妻。同国高速鉄道の受注競争で日本は中国に敗れたが、賄賂攻勢だったとの疑いが浮上している

昨年3月、来日した際に東海道新幹線に乗車したインドネシアのジョコ大統領夫妻。同国高速鉄道の受注競争で日本は中国に敗れたが、賄賂攻勢だったとの疑いが浮上している【拡大】

 日本の新幹線が中国との受注合戦に敗れた出来事と深い関わりのある汚職事件のニュースが、最近、インターネットで話題となった。中国側からインドネシア国営企業相のリニ・スマルノ氏に対し多額の現金が渡ったという疑いが新たに浮上。現在、警察が調査中で、事実関係は不明だ。

 ◆政治的な思惑か

 リニ氏は、財界出身であり、メガワティ元大統領と関係が深く、2014年の大統領選挙後はジョコ政権移行チームの組閣準備などにも携わった。政財界とのパイプも太い人物だが、最近は、与党である闘争民主党とは関係が悪化しているため、政治的な思惑がこのニュースに絡んでいるかもしれない。

 しかし、もし、これが事実であるならば、日本が新幹線の受注に負けたのは、“やはり”中国からインドネシアの関係者に対する巨額の賄賂が原因だったということがはっきりする。なぜなら、リニ氏こそが、中国案採用を積極的に後押しした人物だからだ。実際、中国案が最終的に決まった際も、管轄であるはずのジョナン運輸相は、高速鉄道について手続きは協力するが、計画に絡む責任は一切持たないと発言。先の起工式の際もジョナン運輸相が欠席した。同相は、高速鉄道についてはリニ氏に聞いてほしいと言っており、中国受注の決定にリニ氏の意向が大きく反映されたことがうかがえる。

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