日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)は7日、米ニューヨークで講演し、安倍政権による消費税増税の再延期について「もしも延ばさなかったら、おそらく日本株はだいぶ下がったと思う」と述べ、株価の大幅下落を防いだと評価した。
再延期が発表された翌日の今月2日の東京市場では株価が下落したが、清田氏は「市場は(再延期を)だいぶ前から織り込んでいた」と分析。消費税率を8%に上げた時の悪影響が完全には消えていないと指摘し、今回の再延期の判断は適切だったとの考えを示した。
一方、日銀のマイナス金利政策については「今のところほとんど効果がない」と指摘。株式市場などに個人が資金を振り向ける動きも限定的だとした。(共同)