首都ジャカルタで最低賃金の引き上げなどを求めてデモ行進をする労働者たち=5月(AP)【拡大】
しかし、ASEANに加盟する10カ国の最低賃金は、2015年1月時点でカンボジア(プノンペン)が月額約1万3700円、ベトナム(ホーチミン)が同約1万4900円であるのに対し、インドネシア(ジャカルタ)が同約2万1300円、マレーシア(マレー半島)が同2万3400円などと開きがある。
さらに、シンガポールのように1人当たりの国内総生産(GDP)が域内で突出して高く、法定最低賃金制度自体が存在しない国もあるうえ、最低賃金が生産コストに直結する産業界の抵抗も予想されることから、統一した最低賃金制度の策定は容易でないとみられている。
ASEANは、昨年末に経済共同体(AEC)の発足にこぎつけ、貿易自由化と市場統合による地域全体の成長実現に向けて動き出した。今後も、ASEAN全体を対象としたさまざまな提案が加盟各国から出てきそうだ。(シンガポール支局)