元商工会幹部は2005年、中国企業との合弁会社、丹東盛柳西服を設立。当初は北朝鮮と中国の労働者それぞれ約150人が工場で働いていた。その後、経営権を握り、北朝鮮労働者を増やした。朝鮮総連を担当する朝鮮労働党統一戦線部が身元確認した労働者が丹東盛柳西服に派遣されており、北朝鮮の影響下にある状態が続いている。
元商工会幹部は北朝鮮では8カ所で縫製工場を運営していたが、06年に日本が北朝鮮からの輸入を全面的に禁止したため、日本向け輸出に頼った経営が悪化。工場閉鎖が相次ぎ、現在では1カ所だけ残っている。閉鎖工場にいた北朝鮮労働者約100人は丹東の工場で引き続き働いている。
米国は3月16日、北朝鮮労働者が海外で稼ぐ外貨が北朝鮮の核開発に転用される可能性を危惧し、労働者派遣に関与する者に制裁を科すことができる大統領令を出した。一方、日本は1月の北朝鮮による核実験を受け、北朝鮮に寄港した第三国籍船舶の入港禁止を新たに決めたが、北朝鮮の海外労働者により第三国で生産された製品を国内で販売する行為は認めている。