第2次安倍晋三政権が発足した12年度以降、国の税収は企業業績の改善などで毎年度、見積もりを1兆~2兆円程度上回ってきた。こうした税収の上振れ分は歳出の使い残しとともに“剰余金”として、翌年度の補正予算の財源などに使われてきた。
政府は今秋、経済対策を柱とする16年度第2次補正予算案を編成する方針だ。ただ、15年度の税収が当初の見積もりより増えないとなれば、財源として活用できる余地は限られる。
別の財源としては、16年度の国債利払い費の減少分があるが、7780億円分は熊本地震の復旧・復興に向けた第1次補正予算の財源にあてられた。
残る選択肢は、16年度の税収の上振れ分など。ただ、英国のEU離脱によって安全資産とされる円が買われ、円高が加速している。輸出企業などの業績が悪化すれば、法人税収などはさらに縮小しかねない。
政府は保育施設の整備など社会保障の充実策にも取り組む方針を打ち出してきたが、税収の伸び悩みで財源の当てが外れ、厳しい財政運営を強いられる恐れがある。