日銀が目指す2%はほど遠い数字だが、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた一層の円高進行は織り込まれておらず、物価見通しのさらなる低下も想定される。このため、日銀は29日に公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、今年度の物価上昇率の見通しを、4月時点の0.5%から「0%台前半」を軸に調整するもよう。市場では、日銀が「2017年度中」としている2%の物価目標達成も困難との見方が強まっている。
日銀は、これまで原油安の影響が大きいことを理由に物価見通しを下方修正してきたが、2月以降、原油相場は上昇し、原油安が物価に与える影響は小さくなってきた。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「物価が下がるのは、企業の物価見通しが弱気化しているためだ」と指摘している。