そんな雰囲気の中、ベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が7月12日に安倍晋三首相に招かれた。バーナンキ氏はヘリマネ政策を最初に提起した故ミルトン・フリードマン教授の信奉者であり、あだ名は「ヘリコプター・ベン」。バーナンキ氏は安倍首相との会談で、「ヘリマネ」という言葉を直接引用しなかったものの、財政出動の必要性を認めると同時に、「金融政策の手段はいろいろと存在する」と語ったという。
脱デフレ、経済再生へ政府・日銀連携を
安倍首相の信頼の厚い本田悦朗前内閣官房参与(現駐スイス大使)は早くからヘリマネに関心を持ち、数カ月前にバーナンキ氏に会って安倍首相に会うよう勧めていた。バーナンキ議長の来日前には首相に対して、財政と金融政策の組み合わせによる財政出動に踏み切るよう、提言していた。本田氏はあからさまなヘリマネ策を取らなくても、異次元緩和を強化すると同時に財政をふかせばヘリマネと同様の効果が出せるという。いわばCMF(Covert Money Finance=中央銀行による非公然財政ファイナンス)で、現行の枠組みを活用するわけだ。