
日銀本店で会見する黒田東彦総裁。追加金融緩和について政府の経済対策との相乗効果を強調した=29日、東京都中央区【拡大】
日銀は29日、金融政策決定会合を開き、追加金融緩和を賛成多数で決めた。上場投資信託(ETF)の購入額を現行の年3兆3000億円から6兆円にほぼ倍増する。円高や消費低迷で物価の上昇基調が揺らぎ、デフレ脱却には政策強化が必要と判断した。黒田東彦(はるひこ)総裁は政府の経済対策との相乗効果が期待できるとの認識を示した。
黒田総裁は9月の次回会合で現在の金融政策の効果を総括的に検証し、さらなる緩和措置を実施することも示唆した。3年余り大規模緩和を続けてきたが、2%の物価上昇目標は達成できておらず、早期実現に向けて政策の枠組みを変更する可能性もある。
決定を受けて金融市場では緩和が小規模だとして失望感が広がり、円相場は一時1ドル=102円台に上昇、日経平均株価も乱高下した。
ETF買い入れ増額には、9人の政策委員のうち7人が賛成、2人が反対した。
黒田総裁は記者会見で、英国の欧州連合(EU)離脱問題や新興国経済の減速で海外経済の不透明感が高まっていると説明し、追加緩和によって「(景気や物価の先行きに対する)企業や家計の心理悪化を防止する」と強調した。