
2016年3月に開いた扇風機新製品の発表会【拡大】
日本のメーカーは「中国製品が安いのはしようがない。でも、われわれの製品は品質がいい」と言い続けてきたが、結局は世界シェアで負け、今では世界最大の家電メーカーの地位は中国のハイアールに取って代わられるまでになった。だからといって、日本のメーカーはコモディティー化した製品を作ることをやめたかというとそうではなく、ただ中国に苦しめられ、一方ではダイソンのようなドリームプロダクトを生むこともできず、非常に中途半端な事業展開を続けている。
品質や機能が高ければ売れるという時代はとうの昔に終わり、今はもう、多くの製品がどの会社でも作れる。日本の家電メーカーがやるべきことは、コモディティー化した電化製品の分野から撤退するか、もしくはダイソンのようなドリームプロダクトを生む会社になるのか、どちらかだ。
ダイソンは今年、4万円もするヘアドライヤーを発売した。中国製品なら1980円で買えるだろう。日本製品なら9800円、日本メーカーが中国で作ったものなら3980円といったところか。そこへダイソンは数倍もの価格のヘアドライヤーを投入して売れている。これこそ、まさにドリームプロダクトだ。
日本のメーカーは高品質ヘアドライヤーを1980円で作るか、それとも4万円の価値がある唯一無二のヘアドライヤーを開発するか、その岐路に立たされている。そのどちらもできないのであれば、撤退するという勇気ある選択も必要だ。どっちつかずの状態のままではいずれ淘汰(とうた)される。