マイナス金利導入半年「功罪は相半ば」 住宅ローン活発化も物価は下落 日銀効果検証へ (2/2ページ)


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 その一方、導入から半年が経過しても消費者物価(生鮮食品を除く)は4カ月連続で前年比下落し、上昇する兆しは見えない。

 本来、マイナス金利は海外との金利差を広げ、円安を招く効果を持つが、中国や欧州など海外の景気不安から安全資産とされる円が買われ、円高で企業業績は悪化。個人消費も預金金利の低下などでなかなか上向かない。

 金融機関の貸出金利と預金金利の差である利ざや縮小も問題視されている。金融庁は、3メガバンクの今期業績について、「マイナス金利は合計3千億円程度の減益要因になる」と試算した。

 9月の総括検証は、マイナス金利の評価も焦点の一つ。SMBC日興証券の森田長太郎氏は「金融庁の試算がマイナス金利の深掘りを牽(けん)制(せい)しているのであれば、市場は日銀の追加緩和カードがなくなるとみなし、円高圧力が増す」と指摘した。

 「(金融機関の)資金調達コストは下がり、保有国債は評価益が出ている。それなりの評価はあった」

 麻生太郎財務相は15日の記者会見で副作用に触れつつ、日銀をこう擁護した。