
インタビューに応じる加藤隆俊・国際金融情報センター理事長=東京都中央区【拡大】
□元財務官 加藤隆俊・国際金融情報センター理事長
日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議が4日、中国・杭州で開幕する。経済分野の議論や世界経済の見通しについて、元財務官の加藤隆俊・国際金融情報センター理事長に聞いた。
--足元の世界経済は
「年初に先行きが心配された米国は(堅調で)利上げの時期が問題になっており、中国も上半期の成長率は6.7%だった。一種の小康状態といえるが、世界全体の成長率は標準以下で、ひとたびショックが起きれば大きな影響を受ける地合いにある」
--英国の欧州連合(EU)離脱決定の影響は
「金融市場の反応は一段落したが、英国も欧州も離脱交渉の輪郭がはっきりするまでは、投資の判断が先送りされたり、雇用が手控えられたりするだろう。マクロ経済への影響はこれから出てくる」