「天国への階段」イントロは平凡? 2匹目のドジョウ狙い…訴訟甘くはなかった (2/3ページ)

 今年7月に出廷したペイジ氏は『トーラス』から旋律を盗んだり、ヒントにしたりしたことはないと否定。同曲を収録したスピリットのレコードは持っているが、訴えを起こされるまで「ほとんど聴いた覚えがない」とした。

 よくあること

 ペイジ氏はしかし「確かに2曲のコード進行はとても似ている。どこにでもあるものだから」とも述べ、64年のミュージカル映画『メアリー・ポピンズ』の曲にも「似ている」とした。ペイジ氏側の弁護士が証人として呼んだ専門家は、これらのコード進行について「300年もの昔から多くの大衆音楽で使われている」と述べた。

 場外からも「そんなのよくあること」との声が。

 ハードロック界のカリスマ、オジー・オズボーン氏は米ローリング・ストーン誌のインタビューで、そっくりな曲はほかにもあるとして具体例を挙げた上で「訴えたりはしないものだ」と原告側を批判した。

 ペイジ氏、エリック・クラプトン氏と並び、三大ギターリストの1人と称されるジェフ・ベック氏は、米ビルボード誌のインタビューでチクリとやった。問題のコード進行は「これまでもたくさん使われてきた」としながら「あれほど象徴的に使われたことはなかった」。『天国への階段』はお手軽に作った曲とでも言いたげで、ペイジ氏の勝訴を「ラッキー」と表現した。

ロイヤルティー収入は08年時点で累計5億6千万ドルに上る