「天国への階段」イントロは平凡? 2匹目のドジョウ狙い…訴訟甘くはなかった (3/3ページ)

 2匹目のドジョウはいなかった

 原告が求めたのは『天国への階段』の作曲者クレジットにカリフォルニア氏の名前を入れること、そして当然、お金だった。

 業界誌の推計によると、同曲のロイヤルティー収入は08年時点で累計5億6千万ドルに上る。昨年1年間で、ツェッペリンの元メンバーと遺族らは9百万ドル(約9億円)以上の収入を得たとみられている。

 実は『天国への階段』訴訟を扱った裁判所は昨年、別のヒット曲で盗作があったことを認定し、巨額の賠償を命じた評決を出している。

 原告はソウルシンガー、マーヴィン・ゲイ氏(故人)の遺族ら。13年最大のヒット曲とされるロビン・シック氏の『ブラード・ラインズ』は、ゲイ氏の『ゲット・トゥ・ギブ・イット・アップ』(1977年)の盗作だと訴えた。

 米メディアなどによると、シンク氏とプロデューサーのファレル・ウィリアムズ氏側は「子供の頃からゲイ氏のファンだった。しかし曲が似ているのはジャンルだけ」などと訴えたが、かなわず、原告側は740万ドルを勝ち取った。

 『天国への階段』訴訟で、原告側は2匹目のドジョウと期待していたかも知れない。甘くはなかったが、抗告し巻き返しを図る姿勢だ。一方、ペイジ氏らは訴訟費用の負担を求めて訴えを起こした。戦いは続く。