--被爆国として、核保有には反対論も強いと思いますが
私たちも将来的には核廃絶を実現すべきだと訴えています。本年5月、オバマ米大統領が広島を訪問し、「核なき世界」への決意を表明しましたが、その理想自体に異を唱えるつもりはありません。しかし、中国・北朝鮮が核戦力を増強するなか、「核なき世界」のまえに、まずは独裁国家に「核を使わせない世界」をこそ目指すべきではないかと思うのです。この観点からは、米国の「核の先制不使用」構想は、抑止力の低下により中朝の増長を招き、地域の安定を脅かしかねないことを危惧します。
核保有国に囲まれている現状を冷静に見据え、広島、長崎の悲劇が二度と繰り返されることのないよう、国家防衛の意思をしっかりと示し、必要な手立てを講じなければなりません。
◇
【プロフィル】釈量子
しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。