日銀が金融政策の枠組みを「量」から「金利」へ修正したのは1、2年で市場に出回る国債が枯渇する恐れがある中、現実路線に転換したといえる。今後、円高が進んだ場合などに備えて、金融機関の収益をできるだけ悪化させず、マイナス金利を深掘りできる態勢も整えた。だが、年80兆円の国債購入量を減らした場合、緩和の縮小と受け取られる恐れもある。
現在、日銀は発行額の3分の1超の国債を買い占めている。日銀は今回の枠組み修正で、将来的に緩和手段が手詰まりとなるリスクを未然に防ぐことにした。
さらに、「総括的な検証」ではマイナス金利の悪影響を詳しく解説。特に、国債の大量購入とマイナス金利の組み合わせで長い期間の国債利回りが予想を超えて低下してしまい、金融機関の収益が悪化し金融仲介機能を低下させる恐れがあると指摘した。
「量」へのこだわりを捨てることで、長い期間の国債の買い入れ量を減らして金利を調整し、こうした「副作用」を少なくする狙いもある。