これに対応するには、構造改革や規制緩和で、あらゆる産業の生産性を高める必要がある。政権はTPPのメリットだけでなく、輸入増で打撃を受ける農業などへの影響も包み隠さず開示すべきだろう。
民進党は、TPPについて「農産品の重要5分野が守られていない」などとして現状での承認に反対している。ただ、12カ国が参加する交渉で、日本の要求がすべて満たされることは本来あり得ない。
TPPは、民主党政権時に交渉参加の協議入りを決断した経緯もある。「提案型政党」を掲げるなら、早急に現実的な対案を示す必要があろう。それもないまま、幹部が「前のめりに審議する必要はない」などと言うのは、あまりに無責任である。
TPPが頓挫すれば、日本経済は発展の機会を長期的に喪失することになりかねない。今がその岐路なのだということを強く認識しておかなければならない。