【米大統領選】トランプ、クリントン両候補は「世紀の討論」で何を訴えたか (3/3ページ)


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■【女性】トランプ氏の失言突く

 初の女性大統領を目指すクリントン氏は討論会でトランプ氏の女性蔑視の発言を取り上げ、女性から好まれない同氏の“弱点”を突いた。家族と仕事のバランスの問題などでは女性候補の強みもアピールした。

 クリントン氏は真っ赤なスーツ姿で登場。顔色も良く見え、健康問題への不安を払拭することを狙った。

 米国の繁栄に関する質問では、「きょうは孫の2歳の誕生日なので、未来のことをよく考える」と切り出し、男女間の賃金格差の解消や、適切な保育システムの確立などにも言及。トランプ氏に「スタミナがない」と攻撃されると、国務長官時代に112カ国を訪問したと切り返した。

 またトランプ氏の「豚、バカ、犬」といった過去の女性に対する失言を紹介するなどして応酬した。

 クリントン氏は2008年に民主党の指名獲得を目指し、オバマ現大統領に敗れた。この“失敗”から学んだことは多いという。

 米ラトガース大の米女性と政治センターのデビー・ウォルシュ所長は、米軍の最高司令官でもある大統領の職は男性がふさわしいと考える人は多く、「女性の挑戦は課題がある」とした上で、「クリントン氏は08年の選挙でタフさや強さを強調し、女性であることを軽視していた」と語る。

 だが、今回は「私の長所の一つは女性であること」と訴える。ウォルシュ氏は、「女性であることで多様な視野を持つことができた。タフさと女性としての経験の両方をアピールできている」と評価した。(ニューヨーク 上塚真由)