安倍晋三首相は4日開いた国家戦略特区諮問会議で、農業分野で特区への外国人労働者の受け入れを検討する方針を示した。厚生労働省はインドネシアなどの外国人介護福祉士の就労を、2017年度にも訪問介護サービスに拡大する方針を決定。人口減少や高齢化で深刻な担い手不足に悩む現場の労働力を確保しやすくする狙いだ。
政府はこれまで原則として、高度で専門的な分野に限定して外国人労働者の就労を認めてきた。一方で外国人労働力が不可欠となっている分野もある。法的に活動の場を広げ、足踏みする日本経済を底上げする。
現行制度では外国人労働者が農業に従事することは認められていない。安倍首相は諮問会議で農業分野への外国人受け入れは特区の重点課題だと強調。法改正も視野に「実現に向けた議論を加速する」と述べた。
農林水産省によると、16年2月時点の農業就業人口は前年比8.3%減の192万2200人で、1990年の4割程度にまで落ち込んでいる。
外国人の活用に向けた新制度では、日本人と同等以上の報酬を支払うことを義務付け、入管難民法の特例を活用することなどを想定している。