中国経済の減速により、人民元が売られ、それを防衛するために、中国政府が外貨準備を使って、外貨を売って元を買う介入を続けてきたからです。当然、民間人の海外での外貨使用にもとても神経質になっているのです。
中国はここ20年ほどの急成長で、多くの国民も豊かになりました。それにより訪日客も増えているのですが、ここにきて中国経済の大きな潮流の変化があることも私たちは決して見逃してはいけないことです。いろんな現象から、その本質を掘り下げていくことが大切ですね。
経営コンサルタント 小宮一慶(こみや・かずよし)
1957年生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。86年米ダートマス大学経営大学院でMBA取得。帰国後、経営戦略業務などに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役就任。96年小宮コンサルタンツ設立。企業経営の助言の他、講演や執筆も。最新著は『松下幸之助 パワーワード -強いリーダーをつくる114の金言』(主婦の友社)、『小宮一慶の1分で読む!「日経新聞」最大活用術 2015年版』(日本経済新聞出版社)、『No1コンサルタントが教える 20代の後悔しない働き方』(青春出版社)、『一流に変わる仕事力』(中経出版)など。
(経営コンサルタント 小宮一慶=文)(PRESIDENT Online)