
2016年度第2次補正予算が可決、成立した参院本会議=11日午後【拡大】
政府が経済対策の第1弾と位置付ける2016年度第2次補正予算案は11日、参院予算委員会で与党と日本維新の会などの賛成多数で可決された。この後の参院本会議で成立した。一般会計の追加歳出は4兆1143億円となる。
次の焦点は第3次補正予算案の編成になる。政府の対露経済協力プランで財政措置が必要になる可能性がある上、安倍晋三首相が来年1月に衆院解散・総選挙に踏み切るとの見方が浮上し、与党からの歳出圧力もあるためだ。想定した通りの税収増が見込みにくい中、財源の捻出が課題になる。
予算委で麻生太郎副総理兼財務相は、今回の経済対策に関し、財政投融資を活用したリニア中央新幹線の延伸前倒しに触れ「経済波及効果は大きい」と述べ、景気の下支えに自信を示した。
政府・与党内では、安倍首相が12月の日露首脳会談で経済協力をてこに北方領土返還交渉を進展させる狙いがあると見る向きが多い。