
支店長会議に臨む日銀の黒田総裁(左から3人目)=17日午前、日銀本店【拡大】
日銀は17日公表した地域経済報告(さくらリポート)で、全国9地域のうち、中国と九州・沖縄の景気判断を引き上げた。一方で東海の景気判断は引き下げた。熊本地震の影響が和らぎ、多くの地域で景気は緩やかに回復していると結論づけた。輸出産業の多い東海は先行きの円高懸念から、個人消費が鈍化したことが響いた。他の6地域は据え置いたが、為替動向次第では、全国に波及する恐れもありそうだ。
景気判断を引き上げた2地域のうち、中国は三菱自動車が軽自動車の生産・販売を再開したことで、個人消費や生産が上向いた。九州・沖縄は観光需要が回復したことに加え、被災企業の挽回生産が景気を牽引した。
いずれの地域も景気は「拡大」や「回復」していると強調した。ただ、東海は輸出依存度が高く、円高に伴う輸出企業の収益圧迫や所得の下押し懸念から、中間層向けの衣料品の販売などが振るわなかった。東海の下方修正は平成25年1月以来。
国内景気の先行きについて、黒田東彦総裁は同日の支店長会議で「緩やかに拡大していく」との見方を示した。だが、為替の動きには今後も注意が必要だ。