薬価算定制度の透明化提言へ がん治療薬「オプジーボ」の高価格に批判

 政府は25日に開く経済財政諮問会議で、民間議員が現行の薬価算定制度のあり方を見直し、透明性を高めるよう提言する方向で調整している。新薬を開発する際にかかったコストが非公表であったり、薬価原案を決める厚生労働省の会議が非公開であったりすることが、薬価の高額化を許す背景にあると指摘する方針だ。

 念頭にあるのは、薬価の50%引き下げが決まった高額がん治療薬「オプジーボ」。オプジーボは類似薬がなく、開発費や製造原価、流通経費を積み上げるなどして薬価を算定したら、当初の国内価格が海外価格の2倍以上になった。

 高価格になった一因に算定過程の不透明さがあると批判されている。

 民間議員は、新薬の不要な値上がりを防ぎ、患者や国の負担を減らしたい考えだ。

 このほか、臨機応変に薬価を変更できるよう、現在2年に1回となっている薬価改定時期を毎年とするよう提言することも検討している。